誰もが「私は事故は起こさないし病気にもならない」と考えるもの。起こしたくて起こしているわけではありません。でも・・・起きてしまったら?そんな時は慌てずにこちらをご覧ください。労災事故発生時からの対応の流れを説明していきます。
事故発生!まずは現認者へ報告!
例えば、仕事仲間と戸建ての新築工事をしていました。脚立で足場へ上る際中、転落!全身を強打し動けないとします。その際には、仕事場にいた仲間へ助けを呼んでください。その方が「現認者」として重要な役割を果たしますし、書類上にも「現認者」の氏名を記載する場所があります。まずは、近くにいた仕事仲間へ助けを呼んでください。万が一、一人現場であった場合は「配偶者」や「父母」へ連絡をしてください。
救急の場合は119番へ!
転落等の際には「頭」を強打している場合があります。むやみに動かないで、仕事仲間から救急車を呼んでもらいましょう。軽症で動ける場合を除いては、救急車が一番です。119番連絡後、救急車が到着するまでは周りの安全を確保し、安静にしていましょう。何度も言いますが、むやみに立ち上がったり歩いたりしないでください。
救急車が到着!まずは病院へ!
救急車が到着。救急隊から、ある程度の状況が聞かれます。答えられない場合には、仲間が答えてあげて下さい。労災事故の場合はここが大事です。「仕事中の事故です」と伝えて下さい。救急隊は「バイタルサイン」をチェックしながら、同時に搬送先(引受先)の病院を探します。それと同時に応急処置もします。バイタルとは「①体温②血圧③心拍数④呼吸パターン(SpO2)⑤意識確認」の事です。一人親方へお勧めなのは「SpO2」がチェックできる携帯型の機械です。
上の写真は「パルスオキシメーター」という持ち運びができる器械です。これによって、血中酸素濃度や心拍数等が測れます。安いものから高価な物までありますが、個人で持ち歩くには安価な物でも対応できます。これを持っていれば、万が一の時にも救急隊へ報告できますね。
病院で診察と治療開始
病院に到着しました!まずは一安心ですね。まずは問診が始まります。問診ができない場合は、救急隊が聞きとった内容が報告されます。ここでも事故状況でわかるとは思いますが「仕事中の事故です」と告知して下さい。仕事中の事故として診察や治療が始まります。つまり「自己負担は0円」となります。経済的負担が無くてすみますよね。
ひと安心!西日本労災へ連絡!
やっと一安心できました。さてここから労災保険の活躍です。まずは「西日本労災一人親方部会」へ連絡してください。当たり前ですが、当部会の会員様以外は対応できかねますのご注意ください。当部会へ連絡いただきますと、「労災事故報告書」をFAXでお送りいたします。もしくは 当部会ホームページから労災事故報告ができるようになっていますので、そちらをご案内いたします。
西日本労災専用事故報告書へ記載
事故報告書にはできる限り正確に記載してください。記載漏れ等がある場合には、当団体から確認のご連絡がいきますのでご了承ください。また、携帯番号から連絡がいきますので、必ず出ていただくようお願いいたします。ご本人が出られない場合には、付き添いの方に対応いただくようお願いいたします。
書類作成は一切無料サービス!
ご安心ください。専門の書類となるため、書類作成は困難です。ですから、当団体は会員サービスとして在中の「社会保険労務士」「行政書士」が代行して書類を作成いたします。一般的には有料ですので、必ず西日本労災一人親方部会へ連絡してください。必要な書類を無料サービスで作成いたします。
書類が届いたら病院へ提出
書類作成が終わりましたら、会員様の住所へ郵送いたします。届きましたら「病院」と「薬局」へご提出をお願いいたします。今は院外と院内と薬局がありますのでご注意ください。提出したら後は病院が労働局(労働基準監督署経由)へ申請をしますのでご安心ください。会員様がやることはありません。
会員様へのお願い
ここでご説明したのは、事故が起きた際に病院への対応です。その他に、労災保険には各種補償が色々ありますので当部会の保険給付についてをお読みいただき、必要な補償がある場合は、さらに色々な手続きが必要になってきます。その際にはご連絡を必ずしてください。必要な書類を精査した上、作成してお送りいたします。もちろん作成料金は会員様は無料サービスです。
まとめ
第二種特別加入制度労働災害補償保険(一人親方の労災保険)は、今や現場入場のため必須となりました。いわゆる「現場へ入るためのパスポート」みたいなものです。では、下記に纏めましたので、今後の参考にしてみてくださいね。
- 現場に誰かいるときは必ず助けを呼ぶ(現認者)
- 必要な場合は救急車を呼ぶ
- 病院へ行き「仕事中である」ことを伝える
- 治療等が落ち着いたら西日本労災へ連絡
- 労災事故報告書をFAX、ホームページで取得
- 報告書へ必要事項を記載して提出(メール・FAX)
- 西日本労災が必要な書類を作成し被保険者へ郵送
- 届いた書類を病院(院内・院外薬局)へ提出
- 自動的に国が100%治療費用を負担します
代表理事
大学を卒業後、大手と呼ばれる企業で営業力を発揮。受賞歴は多数。実姉を亡くし人生を考え起業。IT、建設、金融、海事や伝統工芸など様々な事業を展開し経験を重ねる。各業界の経営者、特に士業業界からのセミナー依頼を多数受ける。厚生労働省の承認を得て、特別加入団体を運営。相談者に耳を傾けるため、産業カウンセラーの資格を得て労災関連全般の業務を執り行っている。
人見知りという概念が欠落していて、人との壁を作ることはしませんが、嘘か誠か相手の気持ちに入り込みすぎてバカを見ることも多々あり。
人の笑顔が大好物。嫌いなものは、なぜかシイタケ。細かく切ってもわかるのが得意技。
趣味は釣り・ギター・ガーデニング・DIY・ドライブ・操船etc…特に釣りに関しては遊漁船を経営してしまうほどの釣り好きです。
社会保険制度のうち、労災保険は労働に対しての手厚い補償内容です。
元請け企業や中小事業主、一人親方として働いている方が、業務災害から経済的に身を守る唯一の手段です。この社会保険制度をもっと認知していただければと活動しています。