内装仕上工事業とは、木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、畳、ビニル床タイル、カーペットなどを使って、建築物の天井・壁・床などを仕上げる建設業です。代表的な仕事には、クロス張り、床仕上げ、天井仕上げ、内装間仕切り、畳、ふすま、造り付け家具、防音工事などがあります。

工事1件の請負代金が消費税込み500万円以上になる場合は、原則として「内装仕上工事業」の建設業許可が必要です。建築一式工事業の許可を持っていても、500万円以上の内装仕上工事を専門工事として単独で請け負う場合は、内装仕上工事業の許可が必要になります。

また、内装工事では脚立からの墜落、カッターや電動工具による切創、建材切断時の粉じん、接着剤などによる体調不良、重量物運搬による腰痛などが発生する可能性があります。一人親方は元請会社の労災保険で当然に補償されるわけではないため、自分自身で一人親方労災保険へ特別加入しておくことが重要です。

この記事では、内装仕上工事業の定義と仕事内容、代表的な工事例、他業種との違い、建設業許可、関係する資格、事故リスク、一人親方労災保険についてわかりやすく解説します。

内装仕上工事業とは

内装仕上工事業とは、木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、畳、ビニル床タイル、カーペットなどを使用して、建築物の内装を仕上げる専門工事業です。

国土交通省は、建設業法上の内装仕上工事を次のように定めています。

木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事

国土交通省が示している代表的な工事例は、次のとおりです。

  • インテリア工事
  • 天井仕上工事
  • 壁張り工事
  • 内装間仕切り工事
  • 床仕上工事
  • たたみ工事
  • ふすま工事
  • 家具工事
  • 防音工事

内装仕上工事は、住宅、マンション、店舗、事務所、病院、学校、ホテル、工場など、幅広い建物で行われます。

新築時の仕上げだけでなく、原状回復、リフォーム、店舗改装、レイアウト変更、既存内装の張り替えや補修なども含まれます。

内装仕上工事業の主な仕事内容

クロス・壁紙張り工事

住宅、店舗、事務所などの壁や天井へ、クロスや壁紙を張る工事です。

下地の段差、ビス穴、ひび割れなどをパテで調整し、表面を平らにした後、接着剤を使って壁紙を張ります。

下地処理が不十分だと、仕上がりに凹凸、隙間、剝がれなどが生じます。完成後には見えなくなる下地の状態を正確に確認することが重要です。

天井仕上工事

天井下地へ石膏ボード、化粧板、吸音板などを取り付けて仕上げる工事です。

軽量鉄骨下地を組み、ボードを張った後に、クロス、塗装、化粧板などで仕上げる場合もあります。

天井作業では、脚立や可搬式作業台を使用するため、墜落・転落に注意が必要です。

壁張り工事

建物の内壁へ石膏ボード、化粧板、吸音板、木質パネルなどを取り付ける工事です。

壁紙を張る前のボード施工や、仕上げ材となる化粧パネルの取り付けなど、使用材料や工法はさまざまです。

内装間仕切り工事

室内空間を区切るために、軽量鉄骨下地や木製下地を組み、石膏ボードなどを張って間仕切り壁をつくる工事です。

店舗や事務所のレイアウト変更、会議室の新設、住宅の間取り変更などで行われます。

天井、床、周囲の壁へ下地を固定し、必要に応じて遮音材や断熱材を組み込みます。

床仕上工事

床下地へフローリング、カーペット、タイルカーペット、クッションフロア、ビニル床シート、ビニル床タイルなどを施工する工事です。

床材を張る前に、下地の凹凸、湿気、汚れ、ひび割れなどを確認し、必要に応じて補修や不陸調整を行います。

床仕上げは建物の見た目だけでなく、歩行性、耐久性、防音性、防滑性、清掃性などにも関係します。

畳工事

和室などへ畳を製作・設置したり、既存の畳を交換・補修したりする工事です。

新しい畳への交換だけでなく、畳表の張り替えや裏返しなども行います。

国土交通省は「たたみ工事」を内装仕上工事の代表例として示しています。

ふすま工事

ふすまの製作、張り替え、取り付け、調整などを行う工事です。

ふすま工事は、国土交通省の例示上、内装仕上工事と建具工事の双方に掲げられています。そのため、工事全体の内容、施工方法、契約の主な目的から許可業種を判断する必要があります。

家具工事

建物に合わせて、収納棚、カウンター、受付台、壁面収納などの造り付け家具を製作・設置する工事です。

単に完成品の家具を販売・搬入するだけでは、建設工事に該当しない場合があります。建物へ固定し、内装の一部として施工する場合は、内装仕上工事に該当する可能性があります。

防音工事

壁、天井、床などへ吸音材、遮音材、防振材などを施工し、音の伝わりを抑える工事です。

住宅の防音室、音楽スタジオ、映画館、ホール、工場、機械室などで行われます。

国土交通省が示す「防音工事」は、建築物の内装として遮音・吸音処理を行う工事を広く含むものです。ただし、設備配管への防音・保温処理など、施工対象によっては別業種に分類される場合があります。

インテリア工事

建物内部の壁、床、天井、間仕切り、造り付け家具などを総合的に仕上げる工事です。

店舗や事務所の改装では、クロス、床、間仕切り、家具など複数の工事を一括して施工することがあります。

「インテリア工事」という名称だけで判断せず、実際にどのような材料を使い、どの部分を施工するのかを確認することが重要です。

内装仕上工事業に含まれる主な工事例

クロス張り

内装仕上工事業に該当する主な工事は、次のとおりです。

  • クロス・壁紙張り工事
  • 石膏ボード張り工事
  • 化粧板張り工事
  • 吸音板張り工事
  • 天井仕上工事
  • 壁仕上工事
  • 軽量鉄骨下地工事
  • 内装間仕切り工事
  • フローリング工事
  • カーペット工事
  • タイルカーペット工事
  • クッションフロア工事
  • ビニル床シート工事
  • ビニル床タイル工事
  • 畳工事
  • ふすま工事
  • 造り付け家具工事
  • 防音・吸音工事
  • 店舗・事務所の内装改修工事
  • 賃貸住宅の原状回復工事

工事名だけで許可業種が決まるわけではありません。施工する場所、使用材料、施工方法、工事の目的、契約内容などから総合的に判断します。

内装仕上工事業と他の建設業種との違い

大工工事業との違い

木材を加工・取り付けて建物の構造や下地をつくる工事は、原則として大工工事業に該当します。

一方、木材、ボード、壁紙、床材などを使用して室内を仕上げる工事は、内装仕上工事業に該当します。

例えば、柱や梁などの木造部分を施工する工事、木製下地を組む工事は大工工事に関係します。フローリングや化粧板などを使って内装を仕上げる工事は、内装仕上工事に該当する可能性があります。

木材を使う工事がすべて大工工事になるわけではなく、工事の目的が「構造・下地」なのか「内装の仕上げ」なのかを確認することが重要です。

塗装工事業との違い

壁や天井へ塗料、塗材などを塗り、表面を仕上げる工事は塗装工事業に該当します。

壁や天井へクロス、壁紙、化粧板などを張って仕上げる工事は、内装仕上工事業です。

同じ室内の壁を仕上げる工事でも、塗る場合は塗装工事、張る場合は内装仕上工事と判断されるのが基本です。

タイル・れんが・ブロック工事業との違い

室内の壁や床へタイルを張る工事は、施工場所が室内であっても、原則としてタイル・れんが・ブロック工事業に該当します。

一方、壁紙、化粧板、カーペット、ビニル床材などで室内を仕上げる工事は、内装仕上工事業です。

室内で行われる工事がすべて内装仕上工事になるわけではありません。

建具工事業との違い

サッシ、ドア、シャッター、自動ドア、木製建具などを取り付ける工事は、建具工事業に該当します。

壁や天井、床、間仕切りなどを仕上げる工事は、内装仕上工事業です。

ふすま工事は、内装仕上工事と建具工事の双方に例示されています。ふすまを含む室内全体の仕上げを行うのか、建具として製作・取り付けるのかなど、契約の主な内容から判断します。

防水工事業との違い

室内へ壁紙、床材、化粧板などを張る工事は、内装仕上工事業です。

アスファルト、シート、塗膜、シーリング材などを使用し、建物への水の浸入を防ぐ工事は防水工事業に該当します。

浴室や水回りの内装工事では、仕上げ工事と防水工事の両方が含まれる可能性があります。

熱絶縁工事業との違い

室内の壁、天井、床へ仕上げ材を施工する工事は、内装仕上工事業です。

冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、配管、タンクなどへ保温材・保冷材を施工する工事や、ウレタン吹付け断熱工事などは、原則として熱絶縁工事業に該当します。

間仕切り壁の中へ吸音材や断熱材を入れ、内装全体を仕上げる工事と、設備や建物へ専門的な熱絶縁処理を行う工事では、業種区分が異なる場合があります。

解体工事業との違い

クロス、床材、天井材、間仕切りなどを撤去した後、新しい内装を仕上げる改修工事は、内装仕上工事として請け負われることがあります。

一方、建築物や工作物の解体を独立した工事として請け負う場合は、解体工事業に該当する可能性があります。

内装の撤去を含む場合でも、工事全体の目的や契約内容を確認して業種を判断します。

内装仕上工事業に建設業許可は必要?

工事1件の請負代金が消費税込み500万円以上になる場合は、原則として内装仕上工事業の建設業許可が必要です。

500万円未満の軽微な建設工事だけを請け負う場合は、必ずしも建設業許可を受ける必要はありません。

500万円の基準を判断するときは、次の点に注意が必要です。

  • 消費税と地方消費税を含める
  • 注文者が提供する内装材や設備の市場価格を加算する
  • 注文者が提供する材料の運送費も加算する
  • 同一工事を複数の契約へ分割した場合は合算する
  • 単価契約でも工事1件の全体額で判断する

例えば、施工費が400万円であっても、注文者が提供する壁紙、床材、石膏ボード、造り付け家具などの市場価格と運送費を加えた金額が500万円以上になれば、原則として内装仕上工事業の建設業許可が必要です。

また、建築一式工事業の許可を持っていても、500万円以上の内装仕上工事を専門工事として単独で請け負う場合は、内装仕上工事業の許可が必要です。

国土交通省は、建築一式工事以外について、工事1件の請負代金が500万円未満の工事を軽微な建設工事としています。
国土交通省・関東地方整備局「建設業の許可について」

内装仕上工事業に関係する主な資格

内装仕上げ施工技能士

内装仕上げ施工に必要な技能を証明する国家検定です。

床材、カーペット、鋼製下地、ボードなど、選択する作業区分に応じた施工技能が求められます。

表装技能士

壁紙などの表装施工に関する技能を証明する国家検定です。

壁紙の割り付け、裁断、張り付け、継ぎ目や出隅・入隅の仕上げなどに関する技能が対象となります。

建築施工管理技士

建築工事の施工計画、工程、品質、安全などを管理する国家資格です。

1級と2級があり、資格区分や実務経験などの要件を満たすことで、建設業許可の営業所技術者等や工事現場の主任技術者・監理技術者として認められる場合があります。

建築大工技能士

木材を加工し、建築物の構造や造作などを施工する技能を証明する国家検定です。

木製下地、造作、内装などを幅広く施工する一人親方に関係する資格です。

なお、資格を持っているだけで、直ちに建設業許可が取得できるとは限りません。資格の種類、等級、実務経験、許可区分などの要件を確認する必要があります。

内装仕上工事業で独立する一人親方の仕事

内装仕上工事業では、クロス、床、ボード、軽量鉄骨下地などの技能を身につけた職人が、一人親方として独立するケースがあります。

一人親方が請け負う代表的な仕事は、次のとおりです。

  • 住宅のクロス張り替え
  • 賃貸住宅の原状回復
  • 店舗・事務所の内装工事
  • 石膏ボード張り
  • 軽量鉄骨下地・間仕切り工事
  • フローリング工事
  • クッションフロア工事
  • タイルカーペット工事
  • カーペット工事
  • 畳・ふすま工事
  • 造り付け家具の施工
  • 防音室・吸音工事
  • 内装材の補修・交換

一人親方は施工だけでなく、現地調査、見積もり、材料の手配、他業種との工程調整、安全管理、廃材処理、保険加入なども自分で行います。

契約上は一人親方であっても、勤務時間、仕事の指示、報酬、工具や材料の負担などから、実質的に労働者と判断される場合があります。一人親方に該当するかどうかは、契約の名称ではなく、働き方の実態によって判断されます。

内装仕上工事業で発生しやすい労働災害

脚立・作業台からの墜落・転落

天井や壁の上部を施工する際には、脚立や可搬式作業台を使用します。

脚立の天板に乗る、身を乗り出す、不安定な床面へ設置するなどの行動は、墜落・転落につながります。

作業に適した高さの作業台を選び、開き止めや脚部の状態を確認することが重要です。

カッターによる切創

壁紙、床材、石膏ボードなどを切断する際に、カッターで手や指を切る事故です。

材料を持ったまま身体へ向けて切らず、安定した作業台の上で、身体から離れる方向へ刃を動かします。

刃を交換するときや使用後の処理にも注意が必要です。

電動工具による負傷

石膏ボード、木材、金属下地などの加工では、丸のこ、ドリル、グラインダーなどを使用する場合があります。

工具の保護カバー、刃、電源コードなどを点検し、材料を確実に固定してから使用します。

建材切断時の粉じん

石膏ボード、木材、吸音板などを切断・研削すると、粉じんが発生します。

集じん機を使用して粉じんの発生・拡散を抑え、作業内容に適した呼吸用保護具と保護メガネを使用します。

接着剤などによる体調不良

壁紙や床材の施工では、接着剤、プライマー、シーリング材などを使用することがあります。

換気が不十分な室内で使用すると、頭痛、吐き気、目や喉の刺激などが発生する可能性があります。

製品の安全データシートを確認し、十分な換気、適切な保護具、火気管理を行います。

重量物運搬による腰痛

石膏ボード、床材、家具、畳などの運搬によって、腰や肩を痛めることがあります。

長尺物や重量物は一人で無理に持たず、台車や運搬器具を使用します。搬入経路を事前に確保することも重要です。

天井材や資材の落下

天井材、ボード、工具などが落下し、作業者や周囲の人へ接触する危険があります。

仮止めの状態で放置せず、工具の落下防止措置を行い、必要に応じて作業場所への立ち入りを制限します。

石綿を含む建材への接触

古い建物の天井材、壁材、床材、下地材などには、石綿が含まれている可能性があります。

改修や撤去を行う場合は、着工前に石綿含有の有無を調査し、調査結果に応じた飛散防止措置、保護具、届出などへ対応しなければなりません。

見た目だけで石綿の有無を判断しないことが重要です。

熱中症

空調設備が稼働していない新築・改修現場や、閉め切った室内では、気温と湿度が高くなることがあります。

水分・塩分の補給、計画的な休憩、換気、作業時間の調整、緊急連絡体制などを準備する必要があります。

内装仕上工事業の一人親方は労災保険に入れる?

労働者を使用せず、建設事業を行うことを常態とする内装仕上工事業の一人親方は、労災保険の特別加入制度を利用できます。

通常、一人親方や個人事業主は労働基準法上の労働者ではないため、元請会社が加入している労災保険によって当然に補償されるわけではありません。

一人親方労災保険へ特別加入すると、承認された業務中や通勤中の災害について、一定の要件のもとで次のような保険給付の対象になります。

  • 治療に関する療養補償給付
  • 仕事を休んだ場合の休業補償給付
  • 障害が残った場合の障害補償給付
  • 死亡した場合の遺族補償給付
  • 傷病が長期化した場合の傷病補償年金
  • 介護が必要になった場合の介護補償給付

加入手続きは、都道府県労働局長の承認を受けた一人親方等の特別加入団体を通じて行います。

厚生労働省では、建設業で働く一人親方等を対象とした安全衛生教育や、現場での技術指導を実施しています。
厚生労働省「建設業の一人親方等に対する安全衛生教育支援事業」

現場で労災保険の加入証明書を求められる理由

建設現場では、安全管理や入場者管理のため、一人親方へ労災保険の特別加入証明書の提出を求めることがあります。

一人親方労災保険への特別加入は任意ですが、元請会社の現場ルールによっては、未加入では現場へ入場できない場合があります。

内装仕上工事にも、墜落・転落、切創、粉じん、化学物質、重量物運搬などの危険があります。独立して工事を請け負う段階で、早めに特別加入を検討することが重要です。

内装仕上工事業の一人親方が安全に働くためのポイント

内装仕上工事を安全に行うためには、次の対策が重要です。

  • 作業前に脚立や作業台を点検する
  • 脚立の天板に乗らない
  • 身を乗り出さず、作業台を適切な位置へ移動する
  • カッターは身体から離れる方向へ動かす
  • 使用後の刃を出したままにしない
  • 電動工具の保護カバーと刃を点検する
  • 建材の切断時は集じん機を使用する
  • 防じんマスクや保護メガネを使用する
  • 接着剤等を使用するときは十分に換気する
  • 製品の安全データシートを確認する
  • 石膏ボードや家具を一人で無理に運ばない
  • 天井材や工具の落下防止措置を行う
  • 改修工事では石綿の事前調査結果を確認する
  • 熱中症発生時の連絡・搬送手順を決める
  • 作業前に一人KYを行い、危険箇所を確認する

内装工事は仕上がりの品質へ意識が向きやすい仕事ですが、脚立、カッター、粉じん、接着剤など、身近な作業にも事故の危険があります。慣れた作業ほど基本手順を省略しないことが大切です。

内装仕上工事業に関するよくある質問

Q
内装仕上工事業とはどのような仕事ですか?
A

壁紙、石膏ボード、吸音板、畳、ビニル床材、カーペットなどを使用し、建築物の天井、壁、床、間仕切りなどを仕上げる仕事です

Q
クロス張りは内装仕上工事業ですか?
A

壁や天井へクロス・壁紙を張る工事は、内装仕上工事業に該当します。下地のパテ処理や補修を含めて施工する場合もあります。

Q
フローリング工事は大工工事業ですか?
A

フローリングなどの床材を使用して床を仕上げる工事は、内装仕上工事業に該当する可能性があります。一方、木製の床下地や建物の構造部分を施工する工事は、大工工事業に関係します。

Q
室内の塗装も内装仕上工事業ですか?
A

壁や天井へ塗料を塗って仕上げる工事は、施工場所が室内であっても、原則として塗装工事業に該当します。壁紙や化粧板などを張って仕上げる工事は内装仕上工事業です。

Q
室内のタイル張りも内装仕上工事業ですか?
A

室内の壁や床へタイルを張る工事は、原則としてタイル・れんが・ブロック工事業に該当します。室内で行う工事がすべて内装仕上工事になるわけではありません。

Q
ふすま工事は内装仕上工事業ですか?
A

ふすま工事は、国土交通省の例示上、内装仕上工事と建具工事の双方に含まれています。室内全体の仕上げとして行うのか、建具の製作・取り付けとして行うのかなど、実際の施工内容と契約の目的から判断します。

Q
造り付け家具は内装仕上工事業ですか?
A

建物に合わせて製作し、壁や床などへ固定する造り付け家具の工事は、内装仕上工事に該当する可能性があります。完成品を販売・搬入するだけの場合は、建設工事に該当しないことがあります。

Q
原状回復工事は内装仕上工事業ですか?
A

クロスや床材の張り替え、ボード補修などは内装仕上工事に該当します。ただし、原状回復工事には塗装、電気、設備、建具など複数の専門工事が含まれることがあるため、工事内容ごとの確認が必要です

Q
内装仕上工事業の許可が必要になる金額はいくらですか?
A

原則として、工事1件の請負代金が消費税込み500万円以上になる場合は、内装仕上工事業の建設業許可が必要です。注文者が提供する材料の市場価格と運送費も加えて判断します。

Q
建築一式工事業の許可があれば内装工事を請け負えますか?
A

建築一式工事業の許可だけでは、500万円以上の内装仕上工事を専門工事として単独で請け負うことはできません。内装仕上工事業の許可が必要です。

Q
内装仕上工事業の一人親方も労災保険へ加入できますか?
A

労働者を使用せず、建設事業を行うことを常態とする一人親方は、一人親方等の特別加入団体を通じて労災保険へ特別加入できます。

Q
元請会社の労災保険で一人親方も補償されますか?
A

一人親方は原則として労働者ではないため、元請会社の労災保険で当然に補償されるわけではありません。一人親方として働く場合は、自分自身で特別加入の手続きを行う必要があります。

まとめ

内装仕上工事業は、木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、畳、ビニル床材、カーペットなどを使用し、建築物の内部を仕上げる専門工事業です。

代表的な仕事には、クロス張り、天井仕上げ、壁張り、内装間仕切り、床仕上げ、畳、ふすま、造り付け家具、防音工事などがあります。

ただし、室内で施工する工事がすべて内装仕上工事になるわけではありません。室内塗装は塗装工事、タイル張りはタイル・れんが・ブロック工事、サッシやドアの取り付けは建具工事に該当します。施工場所だけでなく、使用材料と工事の目的を確認することが重要です。

工事1件の請負代金が消費税込み500万円以上になる場合は、原則として内装仕上工事業の建設業許可が必要です。建築一式工事業の許可を持っていても、専門工事として単独で請け負う場合は、内装仕上工事業の許可が必要になります。

また、内装仕上工事には、脚立からの墜落、カッターによる切創、粉じん、接着剤等への接触、重量物運搬などの危険があります。一人親方は元請会社の労災保険で当然に補償されるとは限らないため、万一に備えて一人親方労災保険へ特別加入しておくことが重要です。


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参考資料

厚生労働省「建設業の一人親方等のための安全衛生教育テキスト」

国土交通省「建設業許可事務ガイドライン」

国土交通省「建設工事の種類別・内容と例示」

国土交通省・関東地方整備局「建設業の許可について」

厚生労働省「建設業の一人親方等に対する安全衛生教育支援事業」